モナコ Monaco
古きものと新しきものと――
紺碧の海に育まれる伝統と創造性

モナコのシンボル的な存在の一つ、エルキュール港を望む。
眼下にはユニークなシルエットのヨットクラブが見える。

モナコという都市国家を育んできた地中海の輝き――
人々は古き良き時代の伝統と今を描きだす創造性にあふれる。陽光に包まれたやさしき笑顔と美への憧憬はいつも紺碧の海とともにあった。

取材・文: 朝岡久美子  写真:井田純代  取材協力:モナコ政府観光会議局

Le Style de Vie Monégasque
モナコ流 紳士淑女の日常


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明るい陽光と地中海の輝きに抱かれると、なぜか日常のライフスタイルではいられなくなる・・・。
それがモナコという国の魅力なのだ。
今日はどんな楽しみがあなたを待っているのだろう——。

朝陽とともに華やぎのひとときを
SPA MÉTROPOLE BY GUERLAIN スパ・メトロポール by ゲラン


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(1)「ホテル・メトロポール・モンテカルロ」を正面から望む。カレ・ドールと呼ばれる最高のエリアにたたずむ威風堂々とした姿が、ひと際目を惹く。(2)「スパ・メトロポール by ゲラン」。静寂と洗練が融合した空間は五感を解き放つ。(3)「ホテル・メトロポール・モンテカルロ」のロビー・バー。季節ごとにフラワーデコレーションが変わるのもこの空間を訪れる楽しみだ。(4)「スパ・メトロポール by ゲラン」の“ローズ・シェリー・スイート”。個室のスイート。(5)・(6)インスピレーションあふれるオリジナルカクテル。(7)“冬のガーデン”をイメージしたテーブルセッティング。

五感を呼び覚ますリヴィエラの聖域へ

モナコの淑女たちはウェルネスへの意識が高い。街を歩いていても華やかなドレスが高級ブティックのウィンドウに飾られており、それを見ているだけでも幸せになる。
いわゆる“サロン・ド・ボーテ”に関しても最先端のものから老舗ブランドのものまでひしめいているが、今モナコのセレブリティたちがこぞって注目しているのが昨年の8月にオープンしたばかりの「ホテル・メトロポール・モンテカルロ」内にある「スパ・メトロポール by ゲラン」だ。10室の光り輝くトリートメントルームは心を落ち着かせるようデザインされた特別な空間。そこはかとないあのゲランの美しい香りが五感を呼び覚まし、ひとたびシルクの肌触りの繭の中に身を委ねると、夢のような至福に満たされる――。ゲランのシグネチャー・リチュアルはゲスト一人ひとりに合わせた祝福の儀式だ――技を磨ぎ上げた熟練のエスティシャンたちの5本の指から繰り出される至高のタッチは、バレリーナたちが優雅に宙に舞うように軽やかさに満ちている。
朝、爽やかにリヴィエラの明るい陽射しを浴びたら、いざ「スパ・メトロポール by ゲラン」で没入感のあるエスケープ体験へ。そして、癒された後は「ホテル・メトロポール・モンテカルロ」のロビー・バーで華やかに祝杯をあげてみてはいかがだろうか。

Information

Hôtel Métropole Monte-Carlo & SPA MÉTROPOLE BY GUERLAIN

at Hôtel Métropole Monte-Carlo
4, Av. de la Madone 98000 Monaco
Tel. +377-93 15 13 70

*スパは要予約
https://metropole.com/en/
https://metropole.com/en/pages/spamontecarlo/spa-metropole-by-guerlain/

二つの食文化の饗宴
L’Abysse Monte- Carlo – Yannick Alléno ラビス モンテカルロ ヤニック・アレノ


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(1)鮨カウンターと数卓のテーブル席のわずか30席の食空間は、神秘の美食体験をイメージしてコンセプトされている。(2)モダンフレンチの巨匠ヤニック・アレノ、左奥はアレノから絶大な信頼を寄せられている鮨職人 菊池直樹。(3)魚拓をあしらった品書きは、日本の漁師たちの魚に対する敬意が込められている。(4)烏賊の握りに乾燥したイカ墨のフレークが載せられていた。(5)“締め”の大トロはあえて大ぶりで供される。(6)地元産のトレビス一枚一枚に梅干し風味のクリーム仕立てを挟み込んだ色鮮やかな一品。(7)アルバ産の白トリュフを贅沢に用いたホタテの一品。(8)京都伊根町の古代米で醸された古酒。通好みのペアリング提案にも驚愕させられる。(9)テーブル席は、“深海”を意味する店名が思い起こされる創造性あふれる空間だ。

モナコに開業からわずか8ヶ月でミシュラン二つ星に輝いたレストランがある。「ラビス・モンテカルロ」だ。
鮨とモダンフレンチの巨匠ヤニック・アレノのフレンチの饗宴でグラマラスな一夜を楽しんでみてはいかがだろうか。

アレノ流フレンチと江戸前鮨の幸せな邂逅

世界を席巻するミシュランシェフ ヤニック・アレノ。2018年には自身の三つ星レストランがあるパリの本拠地の一階に日本人の精鋭鮨職人を招いて和食店を開き世界のグルメたちを驚かせた。“エクストレ(抽出)”の技法を活かした現代性あふれるフレンチと伝統を守り抜く江戸前鮨の職人とのアーティスティックな邂逅――日本の食材の美しさと職人の技、そしてアレノの繰り出す軽やかで卓越したフレンチの技法が共鳴し合う。そのパリの店が2024年、モナコを代表する迎賓館「オテル エルミタージュ モンテカルロ」内にもオープンした。
中央に広がる10席の鮨カウンター越しに鮨職人の菊池直樹が日本式の丁寧な挨拶とともにゲストを迎えてくれる。いくつかの“おまかせ”からお薦めは、“Empreinte――魚拓”という名の極上のコース。フレンチの小皿3品に小鉢と汁物、握り8貫、そして3種の甘味
からなるデグスタシオンコースは、抽出(エクストレ)技法を活かしたアレノ流のフレンチが握りの間に頃合いよく供されるという至福の品書きだ。アルバ産ホワイトトリュフの馥郁たる香りをまとったホタテ(トリュフは季節ものなのでご注意を)や南仏やイタリアで食されるイソギンチャクのフランス風茶碗蒸し、オリジナルな味噌スープなど、“旨味の天才”といわれるアレノのならではの逸品ばかりだ。味わえば味わうほどにジュ(汁)、ムース、フランなどの軽やかな華やかさが味覚の中で際限なく広がる喜びを感じる。

日仏の食文化にモナコらしさも加わって

主役として供される鮨は、白身、いわゆる光物から大トロなど、どれも菊池の細やかな仕事ぶりが光る粋な江戸前尽くし。しかし、ここはアレノの館やかた――我々が当たり前と感じる鮨の味にさらに塩味を程よく効かせたり、フランス料理の技法における食感をプラスするなど、アレノ流の一工夫も加えられている。烏賊の握りに乾燥したイカ墨のフレークを載せるなどイタリア・フレンチの融合というモナコらしさの要素も加わって、楽しみながら鮨を味わえるのも楽しいひとときだ。

Information

L’Abysse Monte-Carlo – Yannick Alléno

at L’Hôtel Hermitage Monte-Carlo, Square Beaumarchais 98000 Monaco
Tel. +377-98 06 94 94
https://www.montecarlosbm.com/en/restaurant-monaco/labysse-monte-carlo-yannick-alleno

紳士淑女が集う真の社交場
Casino de Monte-Carloカジノ・ド・モンテカルロ

モナコと言えば、やはりカジノだ。言わずと知れた国家のシンボルだが、意外と知られていない逸話も多い。
「カジノ・ド・モンテカルロ」の設立の経緯や、VIPルームの存在などについてご紹介しよう。


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(1)華麗なる「サル・ヨーロッパ」。『007』でもお馴染みの伝説的な空間。テーブルゲームのみならずバータイムも楽しめる。(2)・(3)スロットマシーンも数多くの導入されている。(4)一番奥にある大広間「サル・メドゥサン」はかつてVIP専用ルームだった。ビッグゲームの余韻が感じられるたたずまいだ。(5)テーブルでは、バカラ、ブラックジャック、プントバンコ、フレンチルーレット、アルティメットテキサスホールデムなどアジア圏のカジノとはまた一味違う各種のゲームを楽しめるのも魅力だ。

国家存亡をも救ったモナコの象徴

1863年に開業した「カジノ・ド・モンテカルロ」。今なお、この美しく壮麗な建築を超える賭博場は世界に存在しないだろう。文字通り世界に冠たるカジノの本場として広く知れ渡っているが、設立の経緯については、意外に知られていない点も多いのではないだろうか。
19世紀半ば、モナコ公国は独立を主張し、仏領内での地位を確立てはいたものの、地中海の岬に広がる荒涼とした地へと追いやられていた。そこで、当時の領主シャルルⅢ世は、国家として生き延びるために、ドイツのバート・ハンブルクやバーデン・バーデンで行われていたように、海水浴とギャンブルを組み合わせ、地中海沿岸地域の貴族や上流階級の保養地や賭博場にしようというアイディアを思いついたのだ。
その君主の構想を見事に開花させたのが、仏人の実業家 フランソワ・ブランという人物だ。1863年4月2日、ブランは50年間の営業特権を取得してカジノを設立。隣接して今もモナコ随一のホテルと称えられる「オテル・ド・パリ」やオペラハウス、そして「カフェ・ド・パリ・モンテカルロ」などの施設も次々と誕生させた。その頃、ヨーロッパで賭博が禁止されていたことも味方し、数十年のうちにモナコはヨーロッパ上流社会の社交場へと発展したのだ。
現存する建物の内観は1878年にパリのオペラ座の設計で知られる建築家シャルル・ガルニエが手がけたものだ。当時、パリ・オペラ座の建設工事の資金に困窮していたガルニエにブランが融資したことから、特別にパリ・オペラ座同様のガルニエ流の極彩色の内観美がモナコにも実現した。


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(1)“ブルズアイ”と呼ばれる円形窓は、かつて背後に人間が隠れてゲームルームを監視していた。(2)「サル・ヨーロッパ」のバー・ラウンジはジェームズ・ボンドがこよなく愛した場所だ。(3)完璧なる美の殿堂は夜ともなると熱気に満ちる。(3)VIP 専用の部屋「サル・ブランシュ(白の間)」。部屋に入るとフィレンツェの美神たちを描いた絵画が迎えてくれる。

闘いに挑んだ勇者たちを祝福する美の空間

厳かなカジノ館内に足を踏み入れると何といっても印象的なのが「サル・ヨーロッパ」だ。映画『007 カジノ・ロワイヤル』でジェームズ・ボンドが粋にグラスを傾けていたあのバー・カウンターがある場所だ。壁や天井に描かれたフレスコ画の美しさもさることながら、ボヘミアン・クリスタルの輝くシャンデリアやルーカス、リベラ等のスケール感に満ちた絵画が飾られた館内はまさに美の殿堂だ。毎夜、この華麗なる空間で繰り広げられる躍動感あふれるプレーの数々を想像しただけでも高揚感に浸れるが、ましてや真に闘いに挑んだ勇者たちにとって、その高揚感は永遠の記憶として刻まれることだろう。

選ばれし者たちのみが許される特別な部屋へ

もう一つPAVONEの読者に是非ご紹介したいのが「サル・ブランシュ(白の間)」だ。いわゆるVIP専用のプレーゾーンで、「My Monte-Carlo」のゴールド、プラチナ、そしてPrivéカードメンバーのみがアクセス可能な特別な空間だ。また室内のみならず、地中海が一望できる屋外テラスにもプレー台が置かれているのは実に珍しい。夜ともなれば星空の下でプレーできるのも、ここ「カジノ・ド・モンテカルロ」ならではの醍醐味だろう。あなたも、地中海のみずみずしい煌めきの中でぜひ夢の一夜を楽しんでみてはいかがだろうか。

サル・ブランシュ(VIP用サロン)利用条件

● ゲーム開始は15時より 
● 男性はジャケット着用必須
●「My Monte-Carlo」ゴールド、プラチナ、Privé カード保有者のみ入場可能
●「My Monte-Carlo」ゴールドカード:同伴者1名様/プラチナカード:同伴者2名様まで可能

Information

Casino de Monte-Carlo

Place du Casino, 98000 Monaco
Tel. +377-98 06 21 21
https://www.montecarlosbm.com/en/casino-monaco/casino-monte-carlo

カジノ広場を見わたすモナコのもう一つの社交場
Café de Paris Monte-Carlo カフェ・ド・パリ・モンテカルロ

カジノの手前側にたたずむ瀟洒なカフェ・ブラッスリー「カフェ・ド・パリ・モンテカルロ」。
モナコという国の輝かしい歴史を刻んできたもうひとつのテスティモニーでもあり、もうひとつの真の社交場でもある。


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(1) 一階のアール・ヌーボー様式の壮麗な空間はいかにもパリのブラッスリーを思わせる。(2)「改修後にオープンした二階のパノラマ・テラス。(3)〜(5) ブラッスリーらしいラインナップだが、ホテルのレストラン同様の細やかさと深い味わいだ。(6)“クレープ・シュゼット”は19世紀後半にこのカフェで誕生した。

地中海に浮かぶパリのブラッスリー

カジノや「オテル・ド・パリ」と並んでカジノ広場を彩るのが、1868年創業の伝説のカフェ「カフェ・ド・パリ・モンテカルロ」だ。カジノの興隆によって各地からモナコを訪れる人々が増えるに連れ、天才的な実業家であったカジノ創業者のフランソワ・ブランはカジノ前の広場に、より親しみやすさのある憩いの場を設けた。以来、カフェは変革を遂げつつも、決して流行に左右されることなく、あらゆる世代に愛されるパリのブラッスリー精神を脈々と紡ぎ続けてきた。パテ・アン・クルート、キャビアを添えたウフ・マヨネーズやクレープ・シュゼットなど、伝統のブラッスリーならではのお馴染みの逸品の数々も加わって、さながら「地中海に浮かぶパリのブラッスリー。三つのバーを有し、20名を超えるバーテンダーが監修するミクソロジーメニューやワインリストのラインナップも秀逸だ。
一階のアール・ヌーボー様式の壮麗な空間も美しいが、2023年の改修後に新たに誕生した二階フロアのパノラマ・テラスからはホテルやカジノを一望でき、海から届くモナコの風と陽光を感じることができる。

Information

Café de Paris Monte-Carlo

Place du Casino, 98000 Monaco
Tel. +377-98 06 21 21
https://www.montecarlosbm.com/fr/restaurant-monaco/le-cafe-de-paris

Actualités Monegasques
華麗なる多様性の都市、モナコの今


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古きものと新しきものを融合させ、新たなる創造性を生みだす国、モナコ。
それは何を意味するのか——一つひとつのシーンを紐解いてゆこう。

2050年、海洋保護への旅をヴァーチャルに感じる
Musée Océanographique de Monaco モナコ海洋博物館

モナコ王室は海洋保護に心血を注いできた歴史を持つ。その一族の海洋学への情熱と使命感に触れ、体感できる最良の施設が「モナコ海洋博物館」だ。今、新たな展示会がモナコを訪れる人々を魅了している。


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(1)『地中海2050』の展示空間。生命溢れる理想の地中海のイメージ。(2)『地中海2050』の第二の空間「Oceano Monaco」。地中海保護におけるモナコ公国の歴史を知る。(3)第一の空間「Oceano Mania」。3500万年前からの地中海の歴史を探る。高さ4mのマッコウクジラの彫刻が印象的だ。(4)未来型潜水艇「オセアノ・オデッセイ」に乗船! (5)第三の空間「Oceano Odyssey」。未来型潜水艇で2050年の地中海海底へ。そこには海洋の30% 保護の目標が達成され、再生した地中海が広がる。(6)第四の空間「My Oceano Med」。保全の為の具体的な行動を学ぶ。(7)・(8)館内は学術と芸術が一体化した美しい空間だ。 写真1.4.6 ©Institut_oceanographique_Monaco_ Frederic_Pacorel

モナコ王室の海洋学への情熱を語る博物館

現大公のアルベールⅡ世はモナコ公国の環境政策やサステナブルな観光立国を主導する中心的な存在として知られる。また地中海の海洋保護はもとより、極地にも果敢に赴き、生物多様性保護や気候変動問題などにも心血を注ぐ、“行動ありき”の大公だ。父であるレーニエⅢ世もまた現代海洋学の専門家であった。さらに遡ると現大公の高祖父にあたるアルベールⅠ世(在位 1889年―1922年)は、地中海海洋学の祖ともいえる高名な海洋学者だった。まさにモナコ王室とは地中海の海洋学に心血を注いだ一族なのだ。その礎ともいえるアルベールⅠ世自らが極地探検や海洋探索で採取した多くの標本、海洋観測用の諸測器などのコレクションを公開したことから始まったのが「モナコ海洋博物館」だ。

国家の威信をかけた新たな没入型エキシビジョン

現在、モナコは国を挙げて温室効果ガスの排出量を2030年までに1990年比で55%削減する取り組みや、2050年までにカーボンニュートラル実現を掲げるとともに、2030年までに世界の陸地と海洋の30%を保護する取り組み「ターゲット30×30」を宣言している。特に「ターゲット30×30」に関しては、現在、海洋博物館内で大規模な没入型エキシビジョン『地中海2050』が開催されている。(原題は〝Mediterranean 2050”)
1万7000種以上の海洋生物が生息する地中海は生物多様性のホットスポットだ。しかし、今日、その類まれな生態系は危機に瀕している。来場者がこれらの課題を改めて認識し、この遺産を保護するための解決策を模索するヒントを興味深い手法で与えてくれるのがこの展示会の主旨だ。自然との共生を実現する明るい未来へ
館内の1000平方メートルを超える展示スペースは、4つのタイムゾーンに分かれており、訪れる者たちに地中海を巡る時空を超えた旅へと誘う――繁栄の地中海が歩んできた過去の記憶をたどり、現在を経て、生命あふれる海洋保護区としての中心である理想的な地中海の未来の姿を発見する旅。しかし、その未来の姿は、「私たちが今、正しい決断を下すことができたら…」という前提条件のもとに実現する世界なのだ…。
壮大な没入型シミュレーションやプロジェクションで彩られた一連の臨場感あふれる行程――それらをじっくり体感し、晴れて2050年の世界にタイムスリップ成功の際に、いよいよ陸地と海の30%を保護するという「30×30」が達成した際の結果がヴィジュアル化される。まさにそれこそが、我々一人ひとりに「行動を起こす時間はまだ残されている…」という強いメッセージなのだ。実際、この一連のストーリーを体感することで、我々の中におのずとそのような意識を持つ重要性が見えてくるから不思議だ。
もちろん、『地中海2050』のみならずアクアリウム(水族館)としての常設展もまた美しくダイナミックだ。モナコらしく優雅に回遊する魚や哺乳類たちの色鮮やかな姿に出合えるだけでも癒され、自然との共生の明るい未来が感じられることだろう。

Information

Musée Océanographique de Monaco

Av. Saint-Martin 98000 Monaco
Tel. +377-93 15 36 00
https://www.oceano.org/en/

ベイサイドに誕生した
世界最高額物件のレジデンシャルエリア
Mareterra マレテラ

2024年、地中海を一望するモナコの一等地ラルヴォット地区の海沿いに誕生したエコサステナブルなレジデンシャルエリア「マレテラ」。現在、世界最高額を誇る。世界中の専門知識と人材、インフラ・資材を結集し、サステナブルな海洋国家の面目躍如たる環境に優しいシーサイド地区の創造に成功した。


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(1)推定20億ユーロのこの壮大なプロジェクト区画内には110戸のアパートメントと10戸のヴィラ、ブティック・レストラン等で構成されている。モナコという国家を象徴する持続可能性とイノベーションを最先端に据えたエコサステナブルな開発地区だ。(2)・(3)レンゾ・ピアノによる17階建てのフラッグシップレジデンス「ル・レンゾ」。雄大な船のようなシルエットを湛える。どの角度から見てもユニークかつ建築の未来的側面も持つ。(4)地震や海面上昇にも耐えうる18基の巨大なケーソンと約1,000本の杭が使用されている。(5)カジノ界隈の中心地にもスタイリッシュで機能的な新建築群が美しくたたずむ。

海洋国家の矜持―領海へのリスペクト

モナコは世界各国から意識の高いミリオネア、いやビリオネアたちが集うだけに、コンドミニアムを含む都市開発・拡張は重要な課題だ。古来、モナコという国は山がちな斜面を切り拓くことで誕生した。その地形的成り立ちゆえに、生物多様性を保全しつつも、海上の埋め立て、および水上建設プロジェクトは1900年代初頭から、つねに国家の拡大と成長の根幹をなすものであった。国を取り囲む地中海との共生関係はこの国にとって生きる術だったのだ。
そのような意味では、21世紀に誕生したこの「マレテラ」もまたモナコ公国における歴史的な国家拡大の流れの延長線上にある。しかし、過去のケースや規模とは比較にならない程に、「モナコのかけがえのない海域を尊重」するという絶対的な理念と融合した開発に成功した。

不動産・資産価値を高める数々の要素

「マレテラ」は海を埋め立てた6ヘクタールの土地を活用し、モナコの総面積を3%増加させたことになる。レジデンスやヴィラなどの居住エリアの他は、敷地のほぼ半分が緑地公園だ。他にもリラクゼーションや瞑想のためのスポットを備えた海辺の遊歩道、居住者のプライベートヨットの為のマリーナ、そして数々の個性的なショップ、カフェ・レストランで構成されている。
国際的に著名な建築家たちが集結し、「マレテラ」の美的かつ持続可能なビジョンを体現するデザインを実現したというプレミアム感もまた、今後不動産自体の資産価値を高める要素となることは間違いない。レンゾ・ピアノが、船のシルエットを思わせる17階建て50戸の家具付き超高級なフラッグシップレジデンスの設計を手掛け、ステファノ・ボエリ、安藤忠雄、サー・ノーマン・フォスターというスター建築家たちがヴィラを手掛けている。参考までにあるモナコのエージェンシーによると、誕生当時の2024年12月の平均価格は10万ユーロ/㎡前後で推移しており、最高級物件では12万ユーロから13万ユーロ/㎡だ。NYや香港の最高額物件を超えており、2025年11月現在、約400㎡で3~6ベッドルームのレジデンス一戸価格で約6500万ユーロがはじき出されていた(約130億円)。
ラルヴォット地区の物件はモナコでも常に最高額を誇ってきたが、この「マレテラ」の誕生により、さらに価格が上昇傾向にあるようだ。アルベールⅡ世大公は、同等の拡張計画はないと表明しているとの情報もあり、「マレテラ」は今後も独自の存在であり続け、その希少性と価値をさらに高めていくことは間違いない。

持続可能性とイノベーションを兼ね備えた真のモデルケース

モナコは2050年までにカーボンニュートラルを目指す目標を掲げる。それに先鞭を着けるかのようにエリア内のすべての建物はエネルギー性能を最適化し、天然資源を有効活用するように設計されている。具体的には、温水を生成し、建物のヒートポンプに供給する海水タラソサーマルループという革新的な技術を筆頭に、屋根に設置された雨水収集システムは600㎥の貯水池に水を供給している。また9000㎡の太陽光発電パネルはエリア内のエネルギー消費量の40%を賄い、冷暖房の80%は再生可能エネルギーで稼働しているという徹底ぶりだ。
成長、革新、そして持続可能な開発の重要性を一挙に実現し、人間と海との夢のような創造的共生空間「マレテラ」。人と自然と海洋との共生、そして都市生活との融合において真の革新的なモデルケースであり、新たなる都市構想計画のグローバルスタンダードの確立において今後もランドマーク的存在であり続けることだろう。

Information

Mareterra

Le Formentor 27, Ave. Princesse Grace 98000 Monaco
Tel. +377-97 70 60 90
https://mareterra.com/en/

地下に眠るモナコの歴史的遺産
Les Caves de l’Hôtel de Paris Monte-Carlo レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ

「オテル・ド・パリ・モンテカルロ」のワインセラー「レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」。
近年、より特別なゲスト・エクスペリエンスをゲストたちに体験してもらうための空間増設のリノベーションを終え、昨年2025年6月、アルベール2世大公殿下列席のもと華やかに新しい姿を国内外に披露した。


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(1)改修を経て再オープンした「レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」。(2)室温・湿度ともにワイン保存、そしてラベルの保存のためにも最高の条件が保たれている。(3)セラー150周年を記念したコニャック。昨年、大阪万博のモナコ館でも供され人気を博した。(4)新たに増設されたプライベートなホスピタリティスペース。特別なイベントやデグスタシオン(試飲)等はこの空間で開催される。(5)ナチスの略奪から稀少なワインを護るためにセラーのさらに奥深くに隠された空間が造られた。(6)セラーを統括するセラー・ディレクターでエグゼティブ・ソムリエのパトリス・フランク氏。「ワインに敬意を表して最高のコンディションで熟成されています」と語る。(7)貯蔵されている銘柄は96%が仏ワイン、4%がその他の国の銘柄だ。何よりもトレーサビリティを大切にしているという。(8)ワインラバー垂涎の銘柄が所せましと並ぶ。

歴史的遺産の宝庫からゲスト・エクスペリエンスへ

モナコの迎賓館的な存在であり数多くの歴史を刻んできた「オテル・ド・パリ・モンテカルロ」。そのワインセラー「レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」こそ、まさにモナコの極上のもてなしの歴史を語るにふさわしい存在だ。外界から完全に遮断された地下空間には1809年と1811年のグランド・シャンパーニュ・コニャック、1945年のムートン・ロートシルト、そして同年のペトリュスなど、価格がつけがたい銘柄が静かに眠っている。地下10メートル、1500㎡の神秘的な空間に横たえられた約30万本、1万1000種にも及ぶ極上のワインたちはモナコのもう一つの歴史的遺産と言っても過言ではない。
1874年に誕生したこのセラーは、モナコ流のライフスタイルを語る「グラン・アール・ド・ヴィーヴル(アート・オブ・リビング)」の真髄を体現する場でもある。そのDNAを現代に受け継ぐべく、より特別なゲスト・エクスペリエンスを最高のゲストたちに体験してもらうためのホスピタリティスペースを昨年6月に誕生させた。

極上プライベートクラブ誕生

ホスピタリティスペースの増設にともなって、もうひとつ新たに設立されたのが極上プライベートクラブ「セルクル・デ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」だ。この宝石箱の真価にこそふさわしいワインを愛する紳士淑女たちのための“超限定”ともいえるメンバーシップクラブだ。コミュニティの一員となった選ばれしメンバーは、世界中から集うトップレベルの愛好家たちの至極のコミュニティへのアクセス・キーを獲得することになる。「レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」によって厳選された超希少ワインやプレミアムヴィンテージへのアクセス、ゲスト一人ひとりに合わせた最高のワインコンシェルジュサービス、そして、世界トップクラスのソムリエとゲストワインメーカー監修による料理とワインのペアリングで彩られたセラー内でのプライベートディナーへの参加など、モンテカルロ流の華麗なる体験が一挙に実現する。
メンバーにならずとも、モンテカルロ・ソシエテ・デ・バン・ド・メール傘下のレストランでディナーを予約したゲストは、希望日に空きがあればテイスティング付のセラーツアーも可能だ(要事前予約/有料)。加えてセラーでの特別なペアリング・ディナーもオンディマンドで予約可能だ。モナコの一夜を彩る一つのコンテンツとしてぜひあなたのアジェンダに加えてみてはいかがだろう。

Information

Les Caves de l’Hôtel de Paris Monte-Carlo

Square Beaumarchais 98000 Monaco
Tel. +377-98 06 87 95
https://www.montecarlosbm.com/en/wellness/hotel-de-paris-monte-carlo/hotel-de-paris-monte-carlo-wine-cellars
プライベートクラブについては caveshoteldeparis@sbm.mc までメールでお問い合わせください。

閉ざされた扉の向こうの華麗なる世界へ
Monte-Carlo Cigar Club モンテカルロ・シガー・クラブ

「レ・カーヴ・ド・ロテル・ド・パリ・モンテカルロ」のリニューアル・オープンの前月の5月、もう一つの新たに華麗なる施設がオープンした。
「モンテカルロ・シガー・クラブ」だ。創設メンバーNo.1にアルベールⅡ世大公殿下を抱く最高峰のジェントルマンクラブは、世界一華麗なる館の中の閉ざされた扉の向こうにあった——。


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(1)メンバーたちのための専用ロッカー。創設メンバーNo.1はアルベールⅡ世大公。(2)モンテカルロで最も美しいテラスで一服できるのもこのクラブならではだ。(3)喫煙室はカジノの創設者フランソワ・ブランの執務室だった記念すべき空間。(4)11メートルのキャビネットを持つウォークイン・ヒュミドール(保存室)には、常時250種類以上のブランドの15,000~20,000本の葉巻が収納されている。(5)「パルタガス」の最高級ライン。(6)クラブ用に誂えられたElieBleuの特注シガーケース。(7)“プレミアムシガー”と呼ばれる最上級品は、質の良い大葉(ロングリーフ)を用いて大きく巻いてゆくというプロセスが重要視される。

オープン2か月で「ベスト・シガー・クラブ」賞を受賞

世界各国から人生を楽しむ達人とミリオネアたちが集うモナコ。なぜ今までシガークラブが存在しなかったか、というのは実に答えるのが難しい問いだが、パリにも未だに公式のシガークラブは存在しない。というのも、世界的に喫煙に対する圧力が厳しい中、シガークラブの設立は簡単ではない。さらにシガーにおいて最大かつプレミアブランドの原産国であるキューバの葉巻生産量がコロナ禍以降、激減しており、強力なパートナーの存在無しには目利きの愛好家を唸らせる最高級品を取得することは難しいのが現状だ。しかし、新しく誕生したこのモナコの「シガー・クラブ」で扱われている製品は、モナコ公国タバコ・マッチ管理局の厳格な管理のもとに輸入されたもので、現行法の遵守を徹底し、倫理と環境に配慮したブランド製品が厳選されている。また高級シガーとスピリッツのマーケティングにおけるリーディングカンパニーであるドミニク・ロンドン社をはじめ世界中の多くの強力なパートナーを得て、オープン後、2か月足らずで「ベスト・シガー・クラブ」賞を受賞。すでに老舗のシガーバーがひしめくロンドンやジュネーブを超えて世界トップ5、世界最大級のクラブの一つに列せられたことからもその真価がうかがえることだろう。

モナコならではの稀有なエクスペリエンスを

ウォークイン・ヒュミドール(葉巻用の保管ショーケース)に並ぶラインナップは実に華麗だ。キューバ、ドミニカ共和国、ニカラグア、コスタリカ、ホンジュラスといった最高級のロングフィラー生産者から厳選された約275の銘柄のシガーと約3万5000本の超高級シガーを揃えており、今後さらに増える予定だという。さすがモナコという国の実力をここぞとばかりに見せつけられた感がある。また、世界で最も華麗なるモナコのカジノ内にあり、美しい地中海の景色を眺めながら一服できるという稀有なエクスペリエンスもモンテカルロのクラブならではだ。もっともクラブメンバーとなると景色や雰囲気よりも、供されるシガーのラインナップやメンバー会員との交流等、密度の濃い内容に圧倒されることだろう。 
具体的にメンバー資格を得るには既存のクラブメンバー二人による推薦等が必要だ。ジェントルマンクラブゆえにその点は重要視される。
我々が取材に訪れた日、ドバイ在住という30代の韓国人投資家たち三人の姿もあった。老舗カジノの中にありつつも、シガークラブの新たな時代と風を感じさせる「モンテカルロ・シガー・クラブ」。エクスクルージブ(排他的)なイメージがある“クラブ”という言葉とは反対に、今後さらに国際性豊かで多様性に満ちたモンテカルロらしい活気ある社交場になってゆくに違いない。

ディレクターのジャン・トマ氏

「我々はシガーの保存や嗜む環境がいかに大切かを知り尽くしています。最上のヒュミドールのみを扱い、室温も17℃、湿度70%に保つことで、シガーはしっとりと潤い、口の中で爽やかに香りが広がるのです」と情熱的に語ってくれた。

Information

Monte-Carlo Cigar Club

Casino de Monte-Carlo, Place du Casino 98000 Monaco
https://www.montecarlosbm.com/en/bar-nightclub-monaco/le-club-monte-carlo-cigar-club
メンバーシップについては Montecarlocigarclub@sbm.mc までメールでお問い合わせください。

Un séjour idyllique et des délices culinaires varies
麗しき宿と多様性あふれる食の醍醐味


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フレンチリビエラを満喫する瀟洒な宿
Le Méridien Beach Plaza ル・メリディアン・ビーチ・プラザ

モナコには歴史に名を残す数々の老舗ホテルがひしめいている。
しかし、いわゆる“パラス”と呼ばれるホテルとはまた一味違う、とっておきの極上ホテルをご紹介しよう。


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(1)プライベートビーチと屋外プールを望む。海洋保護区内に位置するプライベートビーチは、モナコでも数少ない自然豊かなロケーションだ。(2)「Smakelijk!」のテラス席。紺碧の海からのそよ風が心地よい空間だ。(3)「Smakelijk!」のシグニチャーの一皿“舌平目のムニエ、ジャガイモとポワロ葱のクリーム煮添え”。地中海らしいダイナミックな味わいに舌鼓を打つ。(4)デザートもベルギー風。(5)「Café Lacoste」のテラス席。陽光に映えるスポーティシックなエレガンス。(6)「Café Lacoste」の室内空間。個性的なインテリアが実にユニークだ。(7)ピスタチオのデザート「クロコダイル」。@williamk @laclefprod(8)室内プールからも風光明媚な景観が一望できる。

潮騒の音を間近に聞く唯一の宿

瀟洒な建物が地中海のアジュール色の海にひと際映える。プライベートビーチが広がるプールサイドには冬であろうと夏であろうと陽光と潮風のハーモニーが鮮やかに響きわたる。その美しい音を、生い茂る勇壮な松の樹々が楽しんでいるかのようだ。これぞ理想のリビエラのビーチサイドの情景――知る人ぞ知るこの宿は、海岸にこだまする涼やかな潮騒の音を間近に聞けるモナコで唯一のホテルなのだ。モナコ市街にはモナコ湾やエルキュール港を一望できるホテルはいくつも存在する。しかし、モナコ湾を一望するプライベートビーチの醍醐味を堪能できるのはこの宿に滞在する者だけの特権だ。
ロケーションの素晴らしさを語るなら、決して海とビーチだけではない。目抜き通りのプリンセス・グレース・アヴェニューとラルヴォット大通りに面していることからも、どの場所に動くにも自由自在。オペラやコンサート、そして舞踏会などが開催されるグリマルディ・フォーラムや、一度は目にしておきたい日本庭園も徒歩圏内に位置する。市内の名だたる数々のレストランやカフェ、バーにも海岸沿いの遊歩道を散歩しながら徒歩で行ける至便さだ。
しかし、この宿らしさを物語るのは何といってもホスピタリティだろう。決して小さな宿ではないが、コンシェルジュやダイニングのスタッフの心温まる接客には感心する。何事にも臨機応変に対応し、堅苦しさのない、しかし折り目正しいスタイルは、“モナコ流”という言葉だけでは括り切れない人情味にあふれている。何日でも、何カ月でも滞在したくなる宿なのだ。

宿の個性を彩るユニークなダイニング

明るくカジュアル、それでいてモナコらしいエレガントさが漂うダイニングもまたこの宿の魅力だ。オールデーダイニングの「Smakelijk!(ベルギーで話されるフラマン語で“召し上がれ”の意)」は、実にユニークなベルギー風のブラッセリーだ。ベルギーの伝統料理を現代的なセンスで再解釈した軽やかなテイストをベースに、フレンチの重厚感あるエッセンスを絶妙に融合させたユニークな料理を楽しめる。
もう一つ、ぜひ体験して欲しいのが「Café Lacoste」だ。スポーツブランドの老舗として知られるあの『ラコステ』がプロデュースするカフェ・レストランがモナコで初めてこのホテルで実現した。スポーツシックなエレガントさとユニークなインテリアに囲まれて楽しむ“ビストロノミー”なフレンチ。オリジナルなカクテルがラインナップされているバーも併設されており、深夜までゆったりと過ごせるのも嬉しい。「Smakelijk!」、「Café Lacoste」ともに、伝統と独創性が交差するモナコらしさにあふれる居心地のよい食空間だ。


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(1)「Café Lacoste」のテラス席から暮れなずむ海を眺める。クルーズ船が優雅にたたずむ光景もモナコらしさの一つだ。(2)両ウィングにあるクリスタルタワーの最上階に位置する“プレジデンシャル・スイート”。360度のパノラマビューが圧巻だ。(3)“Apartment 915~スイート・リビング”と称される長期滞在用のスイート。安らぎとインスピレーションを与えてくれるモダンな空間。洗練されたインテリアも海と光の情景に調和している。(4)“プレジデンシャル・スイート”のユニークなバスルーム。

密やかな海辺の空気を感じる癒しの空間

18室のスイートを含む398室の客室は、クラシックから、エグゼクティブスイート、プレジデンシャルスイートまで9のカテゴリーに分かれている。どの客室も陽光あふれるスタイリッシュさを醸しだしており、眼前に広がるパノラマをより引き立たせる、無駄をそぎ落とした美しさが、心地よい安らぎを与えてくれる。
夜ともなればさざ波の音と松が織り成す樹々のささやきに癒され、波間に月の光が輝く光景を間近に感じる極上の宿。ショッピングやカジノ、シガーを華麗に楽しんだ充実の一日も、夜風の吹く頃には宿のテラスやバルコニーで地中海の自然の音とみずみずしい海辺の空気感を密やかに楽しんでみてはいかがだろうか。

Information

Le Méridien Beach Plaza

22, Av. Princesse Grace 98000 Monaco
Tel. +377- 93 30 98 80
https://www.marriott.com/en-us/hotels/mcmmd-le-meridien-beach-plaza/overview/

3月初旬に日本料理「Sen」開業


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(1)店のレイアウトは鮨カウンターがメインだ。(2)“スピークイージー・バー”を思わせる入り口。(3)別世界への旅路にふさわしい結界のようなエントランス。(4)曲線美と木のぬくもりが独特の世界観を醸しだす。

*写真は完成予想図

この美しいフレンチリビエラの宿についてもう一つだけとっておきの情報をお伝えしよう。
ダイニングのラインナップに気鋭の日山料理長が腕を振るう日本料理店が新たに加わる。

料理長は国際派の精鋭

今年3月初旬、館内に本格的な日本料理店が誕生する。その名も「Sen」。料理長の日山浩輝氏は昨年ミシュランキーを取得した東京・立川の「オーベルジュときと」で料理長を務めた後、ロンドンやイタリアなどでキャリアを積んだ国際派だ。供される料理の内容は、鮨をメインに和食会席スタイルを提案。「日本の伝統を世界に発信する」をテーマに、モナコ公室御用達の日本食レストラン「MC BY KODERA」が手がける日本料理店は、超国際都市モナコにふさわしい真に日本食と日本文化を愛する人々の唯一無二の集いの場となることだろう。

特別な体験を予感させる空間を

店内のインテリアについては、ホテルが掲げる既存の空間コンセプトを軸に、日本の伝統的な鮨レストランの空間設計を融合させたハイブリッドなスタイルだ。
「別世界への旅路、そして“特別な体験”を予感させる神秘的で秘密めいた雰囲気の創出を空間コンセプトとしており、禁酒法時代の“スピークイージー・バー”のエッセンスを参考にしています。日本の伝統的な素材とモナコ特有のモダンとヴィンテージのエレガンスを程よく融合させることで唯一無二のアイデンティティを創り出したい」とARCHIEE STUDIO 木下祐輔氏は語る。
正統派の料理長による本格的な料理の味わいもさることながら、高級感とコンセプト性のあるインテリアデザインによって、地元の富裕層や、モナコを訪れる美食家たちの五感をいかに魅了できるか——。大いに期待が高まる。

モナコで味わう日本料理とタイ料理の奇跡のフュージョン
MayaBay Monaco マヤ ベイ モナコ

「ル・メリディアン・ビーチ・プラザ」の数軒先に位置する「MayaBay Monaco」。
グラマラスでエキゾチックな食空間はローカルのハイセンスなゲストたちで連日連夜、大賑わいだ。


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(1) エキゾチック・ラグジュアリーなインテリア空間がモナコらしい。(2)タイ風刺身(手前)と日本風の刺身を両方食しても違和感のない絶妙な味わいのバランスが見事。(3)マグロのタリアテッレ、ゴマ風味アボカド添え。ペトロシアンキャビアのチュイールとともに。(4)入口近くの鮨カウンタースペース。(5)おまかせの握り鮨も本格的な価値を求めるモナコ流だ。6. イエローカレーも最高に美味しいと感じられる逸品。

刺激的でエキゾチックな一夜を

2006年に開業した「MayaBay Monaco」は、日本とタイの食文化の融合を実現しており、文字通りモナコらしい国際性豊かな美食体験を堪能できるユニークなレストラン。今年、開業20年を迎える老舗だが、連日連夜、地元のスタイリッシュなゲストたちが集うモナコでも屈指の人気店だ。
供される刺身や握りの洗練と美味しさ、ネタの確かさはもちろん、日本人としても五感で楽しめる鮨がモナコで供されるのだから、ついつい高揚してしまう。オーナーシェフがボルドー出身の完璧主義者だけあり、タイ料理もまた細部に至るまで際だった繊細さが光る。日本料理との掛け合いを考えた控えめでバランスの取れた絶妙なバランス感覚もまた見事だ。
精緻な技が光る多種多様な味わいの卓越した創作料理の数々。ゴージャスなフランス料理の合間に刺激的でエキゾチックな一夜を存分に楽しんでみてはいかがだろうか。

Information

MayaBay Monaco

24, Av. Princesse Grace 98000 Monaco
Tel. +377- 97 70 74 67
https://www.mayabayrestaurant.com/en

モナコのルーツを感じさせてくれる伝説のイタリアン
Zeffirino ゼッフィリーノ

もう一軒ご紹介したいのが、イタリア料理「Zeffirino 1939」。北イタリアにルーツを持つ人々が多いモナコにおいて、家族経営のジェノヴァの料理店から歴史が始まったこの店は今や伝説になりつつある。


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(1)サービスも往年のイタリアのレストランのような優雅なスタイル。(2)エレガントながらも我が家のダイニングルームのような雰囲気。(3)パスタ打ちの名人ルチアさん。見ていて心温まるものがある。(4)これが伝説の“パスタ・ジェノヴェーゼ”。マンディッリという太めのパスタで。(5)ジェノヴエーゼ・ペストを丁寧に丹念に絡める。

教皇が愛したジェノヴエーゼ・ペスト

1939年に北イタリアの港町ジェノヴァで誕生した「Zeffirino 1939」は港町の風を存分に感じさせてくれる老舗のイタリアンだ。このレストランを語るにおいて忘れてはならないのが、創業者ゼッフィリーノ・ベッローニの渾身の作であるジェノヴエーゼ・ペストだ。ヨハネ・パオロ二世から現在に至るまで「Zeffrino」特製のペストが歴代のローマ教皇に献上されていることからもその真価がわかるに違いない。
ジェノヴァのあるリグーリア地方の料理のみならず北イタリアやローマの郷土料理など代表的な逸品も供されているが、やはり同じ地中海のリヴィエラ沿いの類似した気候風土には、カラスミをあえたヴォンゴレやタジャスカ産のオリーブオイルをふんだんにまとったダイナミックな魚料理がお薦めだ。歴史的にジェノヴァ共和国の兄弟国家と言っても過言ではないモナコ。「Zeffirino」で“もう一つのモナコらしさ”を体感してみてはいかがだろうか。

ヴォンゴレとカラスミのタリオリーニ。

Information

Zeffirino 1939 Monaco

11, Rue du Portier 98000 Monaco
Tel. +377-97 77 03 04
https://zeffirino-restaurant.com/en/