Exciting Life in New York
ニューヨークに暮らす

コンクリートジャングルと言われるニューヨーク。しかし、実際に暮らしてみると、豊かな緑が都市景観と見事に調和していることに気付く。


  • ©NYC & Company/Julienne Schaer

  • ©Molly Flores/NYC & Company

  • ©Tagger Yancey IV/NYC & Company

わずか数日間の滞在で日々変貌を遂げるニューヨークの魅力を把握するのは難しいかもしれない。しかし、そこに暮らしてみれば話は別だ。エリアごとに多様な表情をみせる街を歩き、ニューヨーカーたちの日常にふれれば、もっと刺激的な街 の魅力に出合えるのではないだろうか。

グルメ、ホテル、アート…….
刺激的な2022年のニューヨーク

有名アートギャラリーから名の知れぬギャラリーまで、チェルシーでは気ままにアート散策を楽しみたい。

ニューヨークのグルメシーンにおいて、グルメなニューヨーカーたちが待ちわびているイベントが「ニューヨーク・レストランウィーク」だ。年に2回、冬と夏に実施される食のイベントは、近所の小さな飲食店から有名レストランまで多数参加し、ランチとディナーそれぞれにリーズナブルな価格でコースメニューを提供するというもの。元々は1992年、民主党全国大会でランチのプロモーションを目的に始まった。当初は1週間のみの開催だったが、現在では期間が1ヶ月に延長され、今年1月から2月にかけて実施された冬のレストランウィークでは市内全域でおよそ440の店舗が参加。年を重ねる毎に規模も拡大している。さらに7月から始まる夏のレストランウィークは、30周年という節目の年を迎えることもあり、例年にも増して業界をあげてニューヨークのダイニングシーンを盛り上げるという。詳細はまだ発表されていないが、腕自慢のシェフたちがどんな逸品でグルマンたちの舌を楽しませてくれるのか今から楽しみでならない。
ニューヨークにおけるホテルの存在は、ビジネスや旅行者のための滞在の場という側面だけに限らず、ニューヨーカーたちの社交の場としても重要な役割を果たしている。だからこそ流行に敏感な人たちはハイセンスなホテルの誕生を今か今かと待ちわびている。そんななかにあって、今、注目の的といえば、やはり今年開業を予定している「アマン ニューヨーク」だろう。五番街と57丁目が交差するまさにマンハッタンの中心部に誕生する新たな都会のサンクチュアリは、83の客室と複数のレストランの他、ガーデンテラス&バー、会員制クラブ、ジャズクラブなどからなる予定で、さらにアマン初となるアーバンレジデンスが入るというから、早くもニューヨーカーたちから熱い視線が注がれている。また、スタイリッシュで斬新なデザインが特徴のマリオット・インターナショナルの新ブランド「モクシー・ホテル」も、今年後半、ロウアーイーストサイドとブルックリンのウイリアムズバーグに開業を予定している。魅力的なホテルの開業に関する話題は、しばらくの間、尽きることはなさそうだ。
エンタメやカルチャーの分野においても、例年通り本年もエキサイティングな話題に事欠くことはないが、芸術が盛んな街だからこそアートシーンの動向に注目しないわけにはいかないだろう。なかでもニューヨークのアートシーンで特に存在感を発揮しているのが大規模な有名美術館だ。例えばホイットニー美術館では、2年に一度開催のホイットニー・ビエンナーレが、今年、記念すべき80回目の開催を迎えることに。9月まで開催される今回は「静かなまま(Quiet as It’s Kept)」をテーマにのアーティストによる作品を集め、今日の米国人が経験している複雑さや可能性を反映したダイナミックな作品を発表する。これまで多くの新進気鋭のアーティストを発掘してきたビエンナーレだからこそ、今後のアートシーンの展望を知る上でも注目せざるを得ないだろう。もちろん、ぶらりと散歩がてらチェルシーやソーホーに出向き、個性的なアートギャラリーを訪ね歩くのも、ニューヨークでの日々の生活に刺激と彩りを与えてくれる楽しみの一つだ。
常にエキサイティングな話題が満載のニューヨークで暮らすということ。それは刺激的な人生を謳歌するということに他ならない。

メルティング・ポットを象徴するエリア
Union Square

マンハッタンの14丁目と18丁目に挟まれ、西側で五番街に接するエリア。中心に広がる同名の公園には、ビジネスパーソンやストリートアーティストなど様々な人で賑わい、いつも活気にあふれている。定期的に開かれるグリーンマーケットはこのエリアのシンボルでもある。

待ち合わせの人や夕涼みをする人で賑わう、夕暮れ時のユニオンスクエアパーク。

“退屈”という言葉からはもっとも遠いところにあるエリアといっていいだろう。カジュアルでお洒落なレストランやカフェをはじめ、有名なライブハウスであるアーヴィング・プラザや伝説のクラブ、ウェブスターホールが近隣にあり、昼夜を問わず常に多くの人出で賑わっている。そうかといって、どこかほっと気持ちが落ち着くのは、エリアの中心に広がるユニオンスクエアパークの存在が大きく影響しているのかもしれない。南北戦争時、米国史上最大といわれる集会が開かれた歴史ある公園は、現在、若者がスケボーに興じる横でストリートアーティストがパフォーマンスを黙々と演じ、それをベンチで束の間の休息をとるビジネスパーソンが温かい目で見守る。そんな賑やかな日常に慣れっこの近隣住民はといえば、すました顔で愛犬と散歩をしている。一つの場所に多様な人々が異なる目的を持って集い、ごっちゃ混ぜになりながらも共存する様子は、メルティング・ポットと言われるニューヨークをもっとも象徴する場所のようだ。最後にもう一つ、ユニオンスクエアパークといえば、週に4日開かれるグリーンマーケットも忘れてはならない。ニューヨーク郊外で栽培された有機野菜や果物は人気が高く、何よりも多くの人で賑わうことをお忘れなく。

19世紀の雰囲気を今に伝える高級住宅地
Brooklyn Heights

マンハッタンの東側を流れるイーストリバーの対岸。お隣ブルックリン屈指の高級住宅街として知られるブルックリンハイツ。手入れの行き届いたブラウンストーンの建物が連なる静寂に包まれた環境のなか、ロウアーマンハッタンの摩天楼の眺めを日常にした豊かな暮らしが営まれている。

ブルックリンハイツには古き良き街並みが残り、そこだけがゆっくりと時が流れているよう。

マンハッタンからブルックリン橋を渡って最初に出会うブルックリンの街がここ。象徴ともいえるブラウンストーンの建物が創り出す街並みは、昔から変わることなく美しく、ニューヨーカーの憧れの街の一つとなっている。メインストリートとなるモンタギュー通りには革新的なレストランもあるが、過度に商業化されることなく、流行に左右されずに街の風格を守ろうという住民の強い意志が感じられる。マンハッタンからはサブウェイを使えばあっという間に到着するが、国定歴史建造物に指定されるゴシック風の吊橋をのんびりと歩いて向かってみるのもいいだろう。ブルックリンハイツのもう一つの魅力といえば、ロウアーマンハッタンのスカイラインをパノラマで望めることだ。イーストリバー沿いを走る高速道路上にあるプロムナードと呼ばれる歩行者用公園には、息を飲むほどに美しい摩天楼のパノラマビューが広がり、地元住民たちの大切な憩いの場となっている。さらに近年には橋のたもとにブルックリンブリッジパークが整備。34haも及ぶ水辺のオアシスは人工の砂浜やピクニックエリアなどが充実し、週末には盛大にフードマーケットも開催される。落ち着いた街に刺激が加わり、さらに豊かな暮らしの舞台へと変貌を遂げている。

ニューヨークの最新住宅物件

マンハッタンの高級住宅街をはじめ、近郊のビーチリゾートや大自然の中に佇むシャトーまで、ラグジュアリーな最新住宅物件をご紹介します。

現地不動産ディーラーに聞く
ニューヨーク住宅不動産の動向

新型コロナウイルスのパンデミックがひと段落したいま、ニューヨークの住宅不動産業界には以前のような活気が再び戻ってきているのでしょうか。

COMPASS社 専務取締役
エリザベス・アン・ストライブリング−キブランさん

—コンパス社とは

2012年に設立されたコンパス社は、米国を代表する住宅用不動産仲介会社です。テクノロジー対応を特徴としており、売り手と買い手双方のクライアントにサービスを提供できるプラットフォームを構築しています。このプラットフォームには、顧客管理、マーケティング、クライアントサービス、仲介サービスなどが含まれます。コンパス社の代理店はこのプラットフォームを利用することで、ビジネスをより効果的に管理できるようになっています。コンパス社はニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ボストンなど、米国の主要な市場において業界のトップに位置し、さらに昨今、セントルイス、ミネアポリス、シャーロットを含むの新しい都市にマーケットを拡大しました。

—過去10年間の動向

外的要因に関係なく、ニューヨーク市の住宅用不動産市場は長期にわたって回復力があることが証明されています。簡単に言えば、ニューヨーク市の不動産は、時間の経過と共にその価値を維持し増加させると言えます。そのためニューヨーク市での不動産の購入は安全な投資であると考えられ、過去年間、消費者の信頼は高いまま維持しています。コロナ禍のパンデミックが一時落ち着いた後、ニューヨーク市では住宅用不動産の価格が上昇しました。なかにはパンデミック前のレベルを超えるケースもみられ、健全な市場修正をしていると言えます。

—今後の見通し

近い将来、パンデミックの最中にセカンドホームマーケットに移動した人々が、よりアクティブなライフスタイルに戻ってくるのではないかと考えています。例えばオフィスワーカーがニューヨーク市内のオフィスに戻ることにより、活気に満ちたマンハッタンの不動産市場は急上昇し続けるのではないかと予測しています。

Profile

Elizabeth Ann Stribling-Kivlan

Senior Managing Director
at Compass in NewYork City

大学卒業後の2001年、サンフランシスコの不動産会社にて、現地のトッププロデューサーのアシスタントの一人としてキャリアをスタート。西海岸で2年間過ごした後、ニューヨークに戻り、ニューヨークの不動産会社ストライブリング&アソシエイツに営業担当として入社。2006年に営業部長、2010年よりマーケティングや事業開発のディレクターを経て、2013年に同社代表に就任。販売の拡大をはじめ、国内外のパートナーとのネットワークの構築に貢献した後、コンパス社の専務取締役として現在に至る。

Information

COMPASS
https://www.compass.com/

[お問い合わせ]
K・Pクリエイションズ株式会社
(PAVONE編集部 COMPASS お問い合わせ)

TEL 03-5774-0558
info@lux-r.com

CASE 01
Upper East Side, Manhattan
高級住宅地に佇む 自然豊かなタウンハウス

□住所:138 East 65th Street,New York,NY
□築年:1899年(6階建タウンハウス)
□間取:5Bedrooms(−m²)
□価格:$20,000,000








①建築から120年以上を経ても色褪せない普遍的なデザインが魅力。②2階部分にあるリビングルームには暖炉を備え、寒さの厳しいニューヨークの冬を心身共に温めてくれる。③豊かな木々に覆われ、プライベートも確保された庭園。④窓際に椅子を配置して、とっておきのリラックス空間に。⑤窓の外から陽光が差し込み、開放感にあふれるキッチン・ダイニング。窓を開ければダイレクトに庭園にアクセスできるため、庭園で食事をする時にも便利だ。⑥ベッドルームはすべてで5部屋。

比類のない素材と職人の技術によって再建された、コロニアルリバイバルスタイルのタウンハウス。外壁を覆うブラウンストーンが重厚感を演出し、マンハッタン屈指の高級住宅街と知られるアッパーイーストサイドの瀟洒な街並みと見事に調和する。西へ3ブロックほど歩けば、都会のオアシス、セントラルパークにアクセスでき、豊かな自然を毎日の暮らしのなかで享受できる。住居にも木々に囲まれた庭園を備え、静かな空間で心穏やかなひと時を過ごすのもいい。2階部分に相当するパーラーフロアにはテラスを備えたリビングルームが広がる。この天井高の空間には石灰岩で装飾されたマントルピースの暖炉が配され、家族が集うスペースとして最適。他にも5つのベッドルームを備えるなど、機能性も兼ね備えた優雅な空間で、ニューヨークライフを満喫したい。

CASE 02
Midtown Central, Manhattan
ハイエンドホテル内のプライベートレジデンス

□住所:20 West 53rd Street,Unit42,New York,NY
□築年:2014年(50階建コンド)
□間取:4Bedrooms(約439m²)
□価格:$19,900,000











①バカラの世界観を見事に落とし込んだ室内インテリア。気品高い空間に仕上げている。②目の前に都会の絶景が広がるベッドルーム。③細部のこだわり一つひとつが、バカラホテルのレジデンスに暮らしていることを実感させてくれる。④ダイニングの窓の外にはエンパイアステートビルを望む。⑤老舗メゾン「バカラ」を象徴する建物。⑥煌びやかなシャンデリアなど、バカラならではのモチーフを取り入れたエントランス。⑦ホテルのバーで一杯飲んでから自宅に戻るのもいい。

五番街と六番街の間、MoMAの向かいに構えるバカラホテル&レジデンス。該当物件は、バカラがプロデュースした贅を極めたホテル内にあるプライベートフルフロアレジデンスだ。延床面積は400m²を超え、天井高も約335cmと開放的な空間が魅力。エンパイアステートビルやセントラルパークといった象徴的なニューヨークのランドマークを望み、その息を飲むようなパノラマビューが日常にあるという贅沢を堪能できる。室内のインテリアは世界的デザイナーとして知られるトニー・イグラシオ氏が手掛け、エントリーホワイエにはバカラ特製のシャンデリアが煌めく。もちろん居住者はバカラホテルのスパ「ラ・メール」や星付きレストランをはじめ、スイミングプールやフィットネスも利用できるという贅沢。まさにホテルライクな暮らしを叶えてくれる住居といえよう。

CASE 03
Tribeca,Manhattan
最先端エリアに構える安らぎの住まい

□住所:143 Reade Street,Unit 14B,New York,NY
□築年:1931年(16階建コンド)
□間取:2Bedrooms(約139m²)
□価格:$3,400,000










①収納スペースも十分に確保。②窓が壁一面に広がり、開放感が抜群のベッドルーム。優しい光に爽やかな朝を迎えられそう。③室内デザインのアクセントに木材の質感を活用。モダンながらどこか温かみのある空間を作り上げている。④物件からはトライベッカならではの新旧が調和した街並みを望む。⑤印象的な窯焚きタイルで覆われた窓付きのバスルーム。ここからも贅沢な眺望を楽しめる。⑥キッズルームも備わる。⑦ゲストを迎えたくなる広々としたリビングルーム。

マンハッタンの南西部、かつて駆け出しの芸術家たちが安価な家賃を求めて集った倉庫街から、現在はマンハッタンを代表する高級住宅街の一つへと変貌を遂げたトライベッカ。該当物件は多くのセレブリティが住むことで知られるこのエリアの中心に立地するコンドミニアムだ。インテリアはモダンなスタイルにまとめつつ、同時に床材や造作家具に用いた木材の質感を前面に出すことで、安らぎある空間を演出している。リビングダイニングはオープンキッチンを正面に、ゆったりとしたレイアウトが開放的。ランチやディナーにゲストをもてなすには最適な空間だ。窓の外には新旧が交差するトライベッカの街並みを望み、フィットネスセンターやラウンジチェアを備えたルーフデッキなど共用施設も充実する。歴史的エリアの中心で、マンハッタンなではの充実した毎日を謳歌したい。

CASE 04
Red Bank,NJ
静かな川辺に佇む厳かな雰囲気のシャトー

□住所:15 Sailors Way,Red Bank,NJ
□築年:2004年(2階建戸建)
□間取:6Bedrooms(約2,094m²)
□価格:$11,000,000




①ニューヨーク州に隣接するニュージャージー州。マンハッタンから南へ海を越えた先にあるレッド・バンクはアンティークの街として知られる。広大な敷地を有すシャトーは水と緑に囲まれ、マンハッタンとは対極的に自然に寄り添った暮らしを実現する。②建物はまさにヨーロッパの歴史あるシャトーを彷彿とさせる。③ほぼすべての部屋がリバーフロントの景色を望める。

お隣ニュージャージー州の豊かな自然に抱かれたナベシンク川の河口付近に佇む。一幅の絵画のように美しいシャトーは私有海岸線を有し、まるでスクリーンのなかの贅を尽くした暮らしの舞台のようでもある。

CASE 05
Southampton, Long Island
憧れのリゾート至近の白亜の大邸宅

□住所:281 Gin Lane, Southampton,Long Island, NY
□築年:1931年(1階建戸建)
□間取:9Bedrooms(約8,943m²)
□価格:$12,950,000



①サウサンプトンはニューヨーカー憧れの高級ビーチリゾート。バケーションをここで過ごすセレブリティも多い。物件は静かなリトル・プレインズ・ビーチまで徒歩圏内。海辺のオアシスのような邸宅だ。②爽やかな風が吹き抜けるリビングは開放感が抜群。約20mのスイミングプールやテニスコートも備わり、アクティブなオーシャンライフを過ごすのに最適。

ロングアイランドのサウサンプトンへはマンハッタンから車で1時間半ほど。世界有数の富豪が居を構える世界屈指の高級住宅地として知られる。白亜の邸宅は青空に映え、豪華な海辺の生活のオアシスだ。