軽井沢を駆け抜けるヒストリックカーの祭典
第17回 ジーロ・デ・軽井沢
2018.5.26 27

現代の車にはない、独特の魅力に溢れた50年代から70年代の歴史的な名車とそれをこよなく愛する人たちが集う「ジーロ・デ・軽井沢」。本年も新緑の美しい季節に開催。天候にも恵まれ、2日間で350kmというロングコースを、心地よいエンジンの快音を響かせて駆け抜けていった。

Photo & Text / Takamasa Wada
協力 / 60’s company 軽井沢マリオットホテル

 

ヒストリックカーの魅力を 存分に味わう2日間

「軽井沢の小旅行」という意味で名づけられた「ジーロ・デ・軽井沢」もすでに17回目を数える歴史を持つ。全国からヒストリックカーを愛する人が集い、ご自慢の美しく、かつ念入りに整備された名車でタイムレースを競う大会である。ドイツ、フランス、イギリス、イタリアなどの1959年以前のスポーツモデル、または1974年以前のスポーツプロトタイプの車のみが参加できるというもの。
今年は大会のベースを、昨年、ノースウイングが新設されたリゾートホテル「軽井沢マリオットホテル」に移し、初日、参加車は8時半よりホテルをプレ・スタート。出発地点となるエルツおもちゃ博物館を9時01分から順次スタートする。→森泉郷別荘地内にてスペシャルテストを行った後に、そこから→北軽井沢→万騎峠→八ッ場バイパス→榛名湖→倉渕→碓氷峠→を抜けて、1日目ゴールの軽井沢町役場に向かう、というそれぞれのチェックポイントを通過する正確さを競うタイムレース。
最も古い年代の参加車は1954年のMG ZAをはじめとして、1955年の流麗な曲線が特徴のポルシェスピードスター、独特のヒップラインの造形が印象的な FIAT ABARTH 750RECORD MONZA、スーパーカー世代にはたまらないDINO246GTなど様々な欧州の名車たちが参加している。参加車中、一番新しいDINO246GTでさえすでに45年前の車。60年以上も経ったヒストリックカーが、きちんと走ることだけでも、一般的には驚異的なことだが、どの車を見ても、みな徹底的に磨きあげられていて、年代を感じることなく美しいままの状態を保っている。 さらにレースは1日に180kmもの急坂あり、ワインディングロードありの「過酷」なコース。いかに普段から愛車をきちんと整備し、そのパフォーマンスを最大限に保つ努力をしているか、というのが見てとれる。
2日目は同じく森泉郷を抜けて、佐久市→小諸市→御代田町→軽井沢町を抜ける半日のコース。総合優勝はゼッケン4番を付けた1957年のMGAを駆る岩片周/大関一彦のお二人に。宿泊の軽井沢マリオットホテル内で行われた優勝および各賞の表彰式も大変盛り上がり、参加者はまたこの大会での再会を誓っていたのだった。

 

スタート地点の軽井沢発地市庭に集まる参加車。引き寄せられるように次第に観客が写真を撮りに多数集まってく る。

スタートを待つ参加車。今の車にない、独特のエンジン音が周囲に響き始める。

どこを走っていても人の目を引くFIAT ABARTH 750RECORD MONZA 1959。

ゴールの軽井沢を目指して快調に飛ばすALFA ROMEO GIULIA SPIDER VELOCE 1965。

 

ジーロ・デ・軽井沢に参加していた方々

ヒストリックカーレースに参加している方々というのはお医者さんや弁護士、経営者などの職業が多い。その趣味の特性上、自分の愛車に対して、十分な時間とある程度のコストをかけられる人に限られているのかもしれない。そして車に対する愛情が深い人ばかりである。そのため、自分の愛車の事を聞かれると、実に丁寧に解説していただける場合が多い。まるで自分の息子や娘のように嬉しそうに語っていただけるので、今回も周辺から集まってきた車好きの観客の方々と、楽しげに歓談している姿が印象的だった。
該当するようなヒストリックカーを所持していて、来年のこのレースに参加してみたい、という方は http://60s.co.jp/ からぜひアクセスしてみよう。

 

PORSCHE 356 ROADSTERで参加の森田隆さん、仮屋重文さん

TRIUMPTH TR3 1958で参加の高野隆夫さん、稲野辺滋さん

最年長のMGZA MAGNETTE 1954で参加の濱田耕一郎さん

ラリー仕様のAUSTIN HEALEY SPRITE SPORTで参加の海老原誠幸さん、黒崎明人さん

FIAT ABARTH 750RECORD MONZA 1959で参加の川瀬友和さん、岩滝正義さん

ALFA ROMEO GIULIETTA SPIDER VELOCE 1958で参加の大西祥文さん、大西亜矢子さん

ALFA ROMEO GIULIA SPIDER VELOCE 1965で参加の岩間英人さん、岩間かおるさん

8CP 9CPの連続CPにて同タイム1位の3組。左から総合優勝の岩片周/大関一彦さん、森啓一さん、伊庭義和さん/名取寛さん

 

Information

Huvafen Fushi Maldives
North Malé Atoll PO Box 2017 Republic of Maldives
TEL +960-664-4222
www.huvafenfushi.com/

 

軽井沢マリオットホテル

軽井沢でも閑静な緑濃きエリアに、2016年7月に開業した軽井沢マリオットホテル。昨年、新たに全客室に温泉浴が楽しめる露天風呂やビューバスなどが付いた「ノースウイング」がオープン。愛犬対応のコテージなども併設され、様々なニーズに応え、人気を博している。

 

 

世界のマリオットのサービスを
この軽井沢でも体験できる

軽井沢の中でも、未だ静かな環境が保たれている「中軽井沢」。中軽井沢駅から車で5分。緑に囲まれたエリアに軽井沢マリオットホテルはある。高原の静かな環境の中で休日を過ごしたい、という方にはうってつけのハイクラスの宿泊施設だ。昨年オープンしたノースウイングは全室に温泉を楽しめる設備が付き、温泉好きにはたまらない。他にも本館となるメインウイングにも、軽井沢の白糸の滝をイメージした大浴場、露天風呂もあり、存分に温泉を楽しむことが出来る。メインダイニングとなる「Grill&Dining G」では、熟成肉をはじめとしたグリル料理や信州の契約農家から届く新鮮野菜を使用した軽井沢ならではのお料理を提供、世界のマリオットホテルで行われるハイレベルなサービスをこの軽井沢でも実現している。

 

ノースウイングの温泉露天風呂が付いたプレミアルーム。和洋折衷のモダンデザインが新しい。

外光を大きく採りいれた開放的なメインダイニングでは、地元の食材などを活かしたハイレベルな食事を楽しむことが出来る。

本館となるメインウイングには温泉大浴場の他、フィットネスルームやスパなどの施設が用意されている。

メインウイングにあるスパ「庵スパKARUIZAWA」は和のエッセンスを随所に取り入れたヒーリング空間。

 

Information

軽井沢マリオットホテル
〒 389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉 4339
TEL 0267-46-6611(代表) 0267-44-4489(予約専用)
https://www.karuizawa-marriott.com