シャンパーニュ テルモン『母なる自然の名のもとに』
ラグジュアリーな サスティナブル・ディナーを開催

サスティナブルな世界を創るために我々が大事にすべきこととは

シャンパーニュブランド「テルモン」は、アジアトップ・世界のベストレストラン14位に入賞した「Odette」のシェフ、ジュリアン・ロワイエ氏を日本に招聘、テロワールへの深い造詣をもち、ミシュランスターに輝く「est」シェフ、ギヨーム・ブラカヴァルとの究極のラグジュアリー・サスティナブル・ディナーを開催しました。オーガニックにこだわる山梨のクレイジーファームの有機野菜を用いて、繊細な味わいのテルモンのシャンパーニュとの至高のペアリングが実現しました。それに先立って、この4者にプロジェクトの意義やそれぞれの思うサスティナブルな世界と未来について語っていただきました。

ルドヴィック「この4人の共通点は共に『自然をこよなく愛している』ということです。まずこのプロジェクトの主題としてはこの地球という惑星のサスティナビリティを最も重要視しています。クレイジーファームの生み出す有機の野菜を使うことから始まり、二人のシェフがテルモンとペアリングができるようなガストロノミーをつむいでくれるのです。ジュリアンとギヨームはシンガポールと日本でそれぞれ素晴らしい活躍をされている料理界のレジェンドです。存分にこの彼らの作り出す料理とのペアリングを楽しんでもらえたらと思っています」

ジュリアン「世界はシャンパーニュや料理にしても農業にしても、これまで先進的であろうとしたがゆえに、やりすぎてしまったように思います。
それに対して原点に戻る必要があると思います。四季折々の特徴をきちんと尊重する、母なる自然、大地を大事にすることに戻るべきだと思います。シンプルな話なのです。これを意識することによって、できることは減ってしまうかもしれない。しかしより良い方向性に向けて努力しています。四季、人間、土壌をリスペクトすることが重要です」

ギヨーム「私の実家はフランスで農家を営んでいて、環境を重視するということは自然な考え方なのですが、サスティナビリティに向けてアクションをとらなければならないと考えていました。今回のディナーを食していただけるゲストの皆さんに私たちがとろうとしているアクション、サスティナビリティに向けての変化を感じていただければ、それが何より意義深いものではないか、と思います。土壌が何より大事なものであるということがこの4人を結びつけている共通点です。料理もシャンパーニュも野菜もすべては土壌からやってきているのですから」

石毛「私は山梨県で、オーガニック(有機栽培)で野菜を作っているのですが、安全で美味しいものを作ることに全力を尽くしてきました。ところが気候変動によって雨量が増え、1日で1ヶ月分の雨が降ってしまったり、逆に、まったく降らなかったりすることがこの数年続いています。気温も高くなり、野菜作りには難しい状況です。これらは人間の活動によって起きているので、農業のほうからもこれらを防ぐ活動が出来ないかと考えていました。そこで私も地球温暖化を少しでも止めるために、循環型農業をずっとやってきました。参加される方々に少しでもその重要性が伝わればと思っています」

ジュリアン「サスティナビリティを実現するために、私が常に考えているのは材料をすべて使い切るということです。これらは調理学校などでは習わないことです。学校ではチキンや魚の切り方などを習いますが、それにとどまらない。一日目、生で使った食材を二日目にはローストして使用したり、三日目には野菜やハーブなどを加えたりしてスープの素材として使用することが出来ます。余すところなく使用して、廃棄をしないということ、最後まで使い切るということが、私が行っている取り組みです」

ギヨーム

「これはエストのコンセプトでもあるのですが、地産地消、できる限り日本産の物を使用する、食材はもちろん、水からお皿に至るまで日本で調達する、それがエストの哲学です。これはジュリアンが先ほど伝えたことに通じますが、野菜は皮まで使用します。日本に住んでいて、妻が冷蔵庫でほんの少し余った野菜から味噌汁を作り、ちょっとした残り物からカレーを作れるというのも見ています。こんなところからもインスピレーションを得ています」

石毛「自分はオーガニックで野菜を作っていますが、オーガニックなだけで環境に優しいというわけではなくて、そこはとてもバランスが必要です。そして土を育てる、ということも。地中の微生物を育てれば野菜は良く育ち、環境に負荷をかけない農業につながっていくのです。その一つとして、緑肥栽培を行っています。秋にライ麦の種を蒔き、春先に穂が出る前に刈って、土に漉き込むことで微生物の餌となり、それを用いて土づくりすることで野菜も甘くなり、優しい味になっていきます。また農業はプラスチックのゴミが出るのですが、それを減らすために土に還る製品を使用したりしています」


サスティナブルにこだわるテルモンのシャンパーニュとオーガニック農法で作られた日本のクレイジーファームの野菜を世界的シェフが調理して、究極のマリアージュが提供された。

Profile

Telmont ルドヴィック・ドゥ・プレシ
President of the House of Telmont

ルドヴィックはドン・ペリニヨンとモエ・エ・シャンドンで10年間勤務した後、2014年にグローバルディレクターとしてルイ13世に就任。フランスのヴィンヤードに根ざしたキャリアを持つルドヴィック。2020年、メゾン・テルモンの代表となった彼はテルモンのクラフトマンシップを守りつつ、オーガニック農法に専念することを目指し、テルモンのモットー「母なる自然の名のもとに」に忠実に、最高のシャンパーニュ造りを続けている。


サスティナブル・ディナーの開催を前に、野菜の提供者であるクレイジー・ファーム(山梨県・北杜市小渕沢町)の農場に集まった4人。シェフたちは有機農法で育ったその食材のすばらしさを見て、またそれを育んだ土壌を確認。改めてオーガニックであることの大切さ、それを扱うことのすばらしさを再確認した。

Profile

Crazy Farm 石毛康高

農場は八ヶ岳の湧水からミネラル豊富な水が田畑へ運ばれてくる山梨県小渕沢の自然豊かな場所。代表を務める石毛康高は東京農業大学農学部でバイオミメティックスを研究、農業関連の企業へ就職した後、2005年に就農。都内や山梨周辺のレストランに向けたこだわりのオーガニック野菜を年間70種、お米2種を育てている。昨年地域の米食味コンクールにて金賞を受賞。安全で美味しいだけでなく栄養価や環境に配慮した農業を実践している。

オーガニックということがなぜ必要なのか考えてみてほしい

ルドヴィック「改めて、ここでオーガニックがなぜ良いのか、ということについてお伝えしたいと思います。クレイジーファームが決意をもって取り組んでおられるのですが、テルモンもぶどうに対して同じスタンスで取り組んでいます。それはとてもシンプルなことで、除草剤、害虫駆除剤、防カビ剤、化学肥料を使わない。これがオーガニック農法であり、野菜やぶどうにも人にも優しい、関わる農家の方にも健康に害がない、とても意義のあることになります」

ジュリアン「今後はオーガニックという言葉をもっと広め、一般の認知を上げることが重要だと思います。サスティナビリティは人類共通の課題であり、一人の力は小さくても、これが広まって数百万人の人が認識することが出来れば大きな力になります。サステナビリティとは何なのか、なぜ必要なのか、これを実行する意義を明確にして人々に認知されることが大切だと思います。

ギヨーム「これはエストのシェフとしても、小さな娘二人の父親としても常に意識していることなのですが、サスティナビリティとは長期的に維持できることです。今、良いものがあっても、それが長期的に維持できなければサスティナビリティとは言えない、季節ごとに大切なものを意識して、常にエストのチームや、お客様、家族にも日々、伝えるようにしています。数十年後、娘たちが何を食べるか、ということは、この日々の啓蒙が重要だと思っています

石毛「一般市民は何がサスティナビリティにつながるのか、ということがわからないと思います。そこで私たちの地域では家庭からでる生ごみを堆肥にして野菜を作ろう、という指導をしていて、実際に私の畑で実験的に試す、というような事をしています。小さな試みですがそれが循環型社会を作る仕組みになり、それがゆくゆくは日本全体、世界にも広がってくれることが私の夢でもあります」

Profile

est シェフ・デ・キュイジーヌ(料理長) 
ギヨーム・ブラカヴァル

パリの三ツ星レストランで見習いとして働き始めた後、 アラン・パッサール、クリスチャン・ル・スケーなど著名なシェフのもとで腕を磨く。2012年、ミシュランの星を獲得しているミッシェル・トロワグロの東京店シェフの就任と同時に来日。2020年9月estのシェフ・デ・キュイジーヌに就任、現在に至る。2022年、就任 1年余りでestをミシュランの星へと導く。日本のテロワール(産地)に対する深い造詣を持つ。

豊かな人類の未来を実現するために

ルドヴィック「サスティナビリティの未来を実現するためにはまずスタート地点に着くこと、それは現状把握をして、目標を決めて議論すべきなのです。私は気候変動については楽観主義者なのですが、みんなが出来ることがもっとあると思います。全員が出来ることを出来る時にすべきであり、これは国連事務総長グテーレス氏の言う『どんなアクションも有意義である』ということに通じると思います。それはこの先テルモンが100年先も存在することで証明されるでしょう。」

Profile

Odette ジュリアン・ロワイエ

シンガポールを代表するナショナル・ギャラリーにあるミシュラン3つ星のモダン・フレンチ・レストラン、オデットの共同オーナー。2023年度版「世界のベストレストラン50 」 ではアジアトップである、全体第14位に入賞。オデットではロワイエが生涯をかけて大切にしてきた季節感、テロワール、そして世界中のブティック生産者から仕入れた職人的な食材に導かれ、常に進化し続けるメニューを提供している。

Information

TEL 03-6441-3025
RCJ_PR@remy-cointreau.com
https://jp.champagne-telmont.com/Instagram@champagnetelmont_japan