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香港 来るべき新時代の先駆者たち

美を磨く - ジュエリーデザイナー Cally Kwong (コリー・ウォン)


自分を向上させて幸せにならないと、他の人に幸せを伝えることはできない。

ミス香港に輝き華麗なキャリアをスタートさせ、絶大な人気を誇るコリー・ウォン。
現在はジュエリーデザイナーとともに、社会奉仕活動に尽力している。
いまもデビュー当時と変わらぬ美しさを保ち、香港ドリームを手に入れた香港歌ディーバ姫のライフスタイルを紹介。

香港稀代のディーバ コリー・ウォン

 これまで30枚以上のアルバムをリリース。1994 年に発表した『Sealed with a Kiss』は東南アジアで90万枚のヒットを飛ばすなど、香港稀代の歌姫として絶大な人気を誇るコリー・ウォン。シンガーとして、また女優としてエンターテインメント業界を賑わせていたコリーは、2000年を境にジュエリーデザイナーに転身。以後ジュエリー業界で数々の栄誉に輝く。さらにデザイナー業とともに社会支援活動に尽力。時を経た現在もなお、コリーを賞賛する声は止むことがない。

 香港のアッパークラスが挙こぞって住居を構える香港島湾ワンチャイ仔地区の小高い丘の上。この香港のビバリーヒルズに、コリー・ウォンの邸宅はある。

 玄関のドアを開けるとともに、純白の2匹の犬が愛らしい表情で出迎えてくれた。ぬいぐるみのようなビション・フリーゼ種のキャッシュとユーロ親子は、香港でも有名なセレブドッグであり、写真集も出すほどの人気。そしてコリーが最も信頼を寄せるインスピレーションの源だ。

 キャッシュとユーロに導かれリビング向かうと、そこにはミス香港に輝いた頃の美貌と知性を湛えたコリーが温かい笑顔で迎えてくれた。
「この子たち(キャッシュとユーロ)、かわいいでしょう。キャッシュはセラピードッグの免許を持っていて、ボランティア活動もしているのよ」

 キャッシュはテレビやパーティーで人気を博すほか、老人ホームや養護施設を慰問し人々に幸福を運んでいる。

ジュエリーデザイナーとして

 現在コリー・ウォンは、ジュエリーデザイナーとして作品を発表。毎年香港のジュエリー展覧会に出展するとともに、審査員としても活動している。2009年には香港競馬界創設125年の記念ジュエリーを依頼され、ローズゴールドとパールをあしらったサラブレットのアクセサリーを作成。「香港ジョッキークラブで配ったんだけど、10万人が集まって一時はパニックになったの」というほどの人気を博した。

 コリーのジュエリーデザインには、最高の素材が欠かせない。
「原料の選定からデザイン、パッケージデザインまで、すべて手掛けています。とくに原料の選定にはこだわり、産地まで足を運びます。中国では翡ひ すい翠が人気で、私の作品にも数多く使っているの」

 翡翠は不老不死や生命の再生力をもつとされ、秦の始皇帝の遺体が翡翠の玉で覆われていたことは有名。
「デザインのインスピレーションは、自然の造形物から仏陀までさまざま。ベースとなるジュエリーがいちばん美しく見えるように、なるべくシンプルなデザインを心掛けているわ。もちろん、彼女たち(キャッシュとユーロ)からはいつも素晴らしいアイディアをもらっているの(笑)」


未来へつなぐ意志への支援活動

 ジュエリーデザインと同様に、コリーはチャリティーやボランティア活動に熱心に取り組んでいる。

 現在、中国全土に36校の小学校と職業訓練学校を設立。南昌大学の奨学金支援をはじめ、教育を中心に支援活動を行う。
「世間ではエコに注目が集まっているけど、なによりも教育が重要。中国には学校に通えない子供たちがたくさんいるし、文字を読めない子供たちもいっぱいいます。教養を積めば、やがてその子たちが中国を素晴らしい国にしてくれるし、その意志は未来につながります。だから私は教育に力を入れてるの」

 エンターテインメント界といまも深くつながりのあるコリーは、各界の著名人を招いて積極的にチャリティーパーティーを開催。
「香港にはアッパークラスの人たちが多いから、私が彼らをチャリティーに巻き込んであげるの(笑)。みんな何かしたいと思っているから、喜んで参加してくれるわ。そうやってチャリティーの輪を広げていくの」

 コリーは特定の団体には属さず、社会奉仕活動をすべて個人で行う。
「別に悪いことしているわけじゃないし、直接顔が見える方がいいでしょ。それに私を知っている人は信用して募金してくれる。ストレートにやる方が伝わるのよ」


幸せは、よい人生へのモチベーション

 '80年代にミス香港としてデビューして以来、いまも当時の美しさを保ち、さらに現在は内面からの美しさも加わっている。「忙しいのが私の栄養」という、その美の秘訣は朝にあるそうだ。
「朝起きたら最初に鏡を見るの。美容をチェックして、元気そうじゃなかったらハッピーなことを考える。そうするとハッピーが周りの人に伝わって、私も幸せになるのよ。あとは水をいっぱい飲むことね」

 中華料理と適度な赤ワインも美に欠かせないそうだ。そして自らの教養を磨くこと。
「現在は書道に魅せられていて、2008年に学位も取りました。大きな半紙に文字を書いていくと、集中して内面が磨かれていくのがわかる。これは(右ページ左上)中国のとても古い文字で書いた般若心経。3日間かけて書き上げたの」

 最後に美の秘訣として、コリーはこう語った。
「自分を向上させて幸せにならないと、他の人に幸せを伝えることはできない。つねに学ぶ姿勢が大切。良い人生のモチベーションにもなるしね。だからいまは毎日がVery Happy!」

コリー・ウォン - Cally Kwong Mei-wan

'80年代ミス香港に輝いたのち、シンガー・女優として香港・中国で活躍。これまで30枚以上のアルバムを発表し、ゴールドディスクを多数取得する。2000 年からはジュエリーデザイナーとして数多くの栄冠を受賞。また国際中国友好協会会長をはじめ、さまざまな社会支援活動を積極的に行う。愛犬キャッシュとユーロは中国の国民的アイドル。
www.callykwong.hk

ライフスタイル・デザイナー Steve Leung(スティーブ・レオン)


Enjoy Life, Enjoy Design

アンドレ・フーが最先端ならば、香港の重鎮がスティーブ・レオンだ。
アジア・デザイン界の第一人者として幅広いデザインを手掛ける香港の巨星は、
自らを『ライフスタイル・デザイナー』と呼ぶ。

ワーカホリック(仕事人間)

「僕はワーカホリックだよ」と笑顔で語るスティーブ・レオン。彼はコンテンポラリー・スタイルの提唱者として国際的に認知され、この20年で100近くのデザイン賞に輝く香港デザイン界の重鎮だ。
「デザインは、商業的な成功がなによりも重視される世界。限られたスペースを美しくデザインするのは一般的なデザイナーの仕事だよ。デザインや美しさだけではなく、(スタッフが)使ってみてどうか、そこに住んでみてどうか、ライフスタイルを想定して創るのが一流の仕事。だからオープンしてから人気が出るのは、とても嬉しい」
「2008年にスティーブがデザインを手掛けた『Mango Tree』(ドバイ)は一躍ドバイの人気スポットになり、中東のベスト10レストランに選ばれ、3つのデザイン賞に輝いたんだ。驚異的だろ」(『竹寿司』CEOポール・クオーク)


左/店内が香港の歴史で彩られたWホテル香港のレストラン「Sing Yin」。
右/イタリア料理「Bella Vita」はスティーブがよく訪れるイタリア・コモ湖のレストランをイメージしている。

文化をデザインする

 昨年末から今年初めにかけて、スティーブがデザインしたレストランが3軒相次いでオープン。Wホテル香港の中国料理レストラン『Sing Yin』では、香港の街の歴史を再現。そしてイタリアン料理『Bella Vita 』と日本料理『竹寿司』の2件は、デザインからシェフの選定、店舗運営まですべてを手掛ける。
「この2軒は、僕の念願だよ。いままで様々なレストランを手掛けてきて、いつかは自分の店を持ちたいと思っていたんだ。長年ポールと温めてきた構想で、レイアウトから食器、メニュー、味のすべてにこだわっている。お陰さまで数カ月先まで予約でいっぱいさ。芸能関係の方たちも贔屓にしてくれて、本当にうれしいよ」

 スティーブのデザインは、その国の文化をリサーチすることからはじまる。
「なによりもまず、その国を知ることが重要だね。文化やターゲットの消費者を徹底的にリサーチして、その国の人の気持ちになってデザインするんだ。そこにアート性を加え、忘れられないような空間を創り出すのが僕の仕事」

人生を楽しむこと

 スティーブは自身の信条をモットーに掲げ、デザイン事務所1957&Co.で300名の優秀なスタッフとともに様々なプロジェクトをこなしている。
「『Enjoy Life, Enjoy Design』。これが僕の人生のモットー。人生を楽しんでいるから、良いデザインが生まれるんだ。そしてさらに、新しいことがどんどん創造できる。現在、テイラーメイドの旅行エージェント『HIP HOLIDAY』を立ち上げたんだ。ハイクラスの香港の人は、既存のサービスでは満足できないんだよ。僕は世界中を廻りその国の文化を知っているから、面白い貴重な旅を提案するのさ」


モダン・ジャパネスク

スティーブ・レオンがデザインから味、経営まですべてにこだわってプロデュースした『竹寿司』(香港)を本人に紹介していただいた。

 日本の伝統的な"寿司"をコンテンポラリーなレストランで表現したかったんだ。デザインコンセプトは店名にもなっている"竹"。竹は中国では縁起ものとして珍重されているし、日本でも伝統的な素材として古くから愛されているよね。店内は、竹のシャープなラインを活かし、随所に竹や西陣織などのモチーフをあしらっている。

 デザインはもちろん、味も一流だよ。銀座の老舗「寿司幸本店」のご主人杉山さんに頼んで最高の寿司職人、君島さんを板長に招いた。君島さんはキャリア35年以上の大ベテラン。銀座で腕を磨いたあと香港に進出。僕たちの味の好みをよく知っているし話も面白いので、お客様たちにも大人気だよ。「うちでは食材を築地から毎日直送して、銀座のお店と同じ味をお客様にお出ししています。香港の方は皆さん美味しいものを食べ慣れていらっしゃるから、中途半端なものは出せません。とくにスティーブとポールがいちばん味に厳しい(笑)」(君島板長)

 竹寿司は日本食をわかっている人、日本食を楽しんでいただける人をターゲットにしているんだ。その分お客様の要望も高いけど、すべてを満たしているよ。間違いなく香港No.1の店のひとつだから、香港に来たら是非味わいに来てよ!

スティーブ・レオン - STEVE LEUNG

1957&CO.代表。
建築・インテリアデザイナー。コンテンポラリー・スタイルの提唱者として国際的に認められ、香港デザイン界を25年に渡りリード。代表作品に、『Inagiku』(フォーシーズンズホテル香港)、『The Eight』(グランドリスボアホテル・マカオ)、『ハイアットリージェンシー香港』など多数。
2013年竣工予定の『カペラ・ニセコ』のデザインを安藤忠雄氏と共同で手掛ける。
Tel: +852-2527-1600
www.steveleung.com
Tel: +852-2866-6191
www.1957.com.hk

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